1002_書評3:いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン(大塚雄介)を読んだ
今日はbitcoinとblockchainのインプットをしたいと思い、仮想通貨取引所coincheckのCOO大塚さんの本を読みました。
感じたこと
正直、読む前にイメージしていたより世界ではbitcoin/blockchainの開発、ビジネスとしての取り組み、仕組み作りなどは進められている印象でした。加えて、主に暗号通貨取引所においてはどういった理由でいまの事業を進められているかということがわかりました。また、bitcoinのスケーラビリティ問題(segwit)やマウントゴックス事件の背景、イーサリアムにおけるハードフォークによる分岐の詳細、既存の金融機関とブロックチェーンやビットコインのようなリベラリズムとの落とし所で考えているところなどすごく勉強になりました。
国内国外、金融機関やマイナー、開発者においてそれぞれ考えていることがわかりました。
ブロックチェーン協会(JBA)やFinCEN、FATF、SWIFTなど金融機関の決まりや、仮想通貨、ブロックチェーンに関しての取り決めを決める上で知っておかないといけないことも多くあるな、ふむふむそうだよなあと読み進めていって感じることが多かったです。
ブロックチェーン、ビットコイン、fintech。金融機関と開発者、スタートアップ。日本、中国、米国を中心とした諸外国の動きをシンプルに理解する上で良い本だったと思います。 そして全体を通してここまで広く、深く考えられていてすごいなと驚きと尊敬の念を感じる一冊でした。
引き続き、この分野のインプット、開発を進めていきたいなと思いました。
用語のまとめ (以下、本の中の説明をまとめたものでそのまま引用している箇所もあります。)
ビットコインとは?
「仮想通貨」「デジタル通貨」「暗号通貨」「国際通貨」「民主的通貨」この全てを併せ持つものです。
大手金融機関のような中央集権型のクライアントサーバで管理されるものではなく、
非中央集権型のP2Pの分散型ネットワークを利用。
ビットコインの利用用途
1.入金
2.出金
3.売る
4.買う
5.送る
6.受け取る
ビットコインのメリットは?
-送金手数料が安い。
-クレジットカードのように落としてもデータをリモートで消せば問題ない。(id/passwordを知られたら厳しい( ͡° ͜ʖ ͡°))
-送金が早い。
-国の通貨価値が信用できないときに日本円みたいな逃げ口として有効。
-改ざんされにくい。トランサビリティが高い。ハッシュ関数などの利用。公開鍵暗号と署名によってセキュリティは固い。
ビットコインの値動きの要因は?
1.各国の規制
2.開発者コミュニティの動向
3.ハッキング
4.何処かの国の通貨危機
5.半減期
ブロックチェーンの立ち位置
fintech>blockchain>bitcoin
のイメージ
fintechとは?
既存の金融機関が提供してきた機能を細分化し、テクノロジーで自動化して、低コスト&スピーディーに実現するもの。
ex)Theo/freee/moneyforwardなどがこれに該当する。squareとかpaypalなども同様。
Bitcoinとは?
仮想通貨の一種。上記に挙げたように、1.入金 2.出金 3.売る 4.買う 5.送る 6.受け取るの役割を果たした暗号技術、分散技術を有した価値の移動をもたらす仮想通貨のこと。 ex)関連したものにイーサリアム、rippleなどがある。
blockchainとは?
「分散型台帳」技術。数百から数千個のビットコインの取引記録(トランザクション)をまとめたブロックをみんなで手分けして承認し、一本のチェーン(鎖)の形で共有している。