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日々の開発学習の進捗確認とテクノロジーに関して考えたことをまとめます(ブロックチェーン学習中)

1004_書評5:なめらかなお金がめぐる社会。あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。(家入 一真)を読んだ

最近、お金という概念、資本主義という概念、そして世代間による嗜好の変化、世界全体の物の考え方、社会への関わり方について興味があり、その中でCAMPFIREのようなクラウドファンディング、polcaのようなフレンドファンディングを行なっている家入さんに興味がありこの本を読みました。本を読み、インターネットの出現、ブロックチェーンビットコイン、VRや人工知能などの新技術の発展、現存する非効率なレガシーシステム、世の中に存在する社会問題など多岐にわたり深く考えさせられる一冊でした。

本の構成

この本の構成として主に3部構成になっています。
1.「小さな経済圏」という言葉を思いついた経緯と、商業主義や競争主義がもたらした弊害に浮いて説明しながら、そもそもいい社会ってどんなものかについて考える。
2.全国で起こっている「小さな経済圏」の試みや21世紀型の生き方を模索する活動について、様々な事例の紹介。
3.金融のアップデートの仕組み、僕らの社会がどこに向かおうとしているのかという未来予測的な話。
以上のようなことが語られています。

本の中で印象に残ったこ

理想の行き方から逆算することで、「じぶんにとっての幸せな行き方」を考え抜くこと。これによって地方に満足してUターンする若い労働力は増えている。

これを見て「ああ、確かにそうなんだろうな。」と思いました。

「この国には何でもある。だが、希望だけはない。」村上龍希望の国エクソダス

今の若い世代は、「お金が全て」だった世界のその先を見ているのだ。

資本主義の問題、承認欲求の問題、働き方の問題、地方の問題、少子高齢化労働人口の減少、慢性的な財政赤字、震災からの復興、心の問題、ブラック企業問題。 世の中には目を背けたくなるくらい絶望的な課題がこの国にはある。みんなそのことに内心気づいているけど、自分が生きてるうちはなんとかなるだろと思って深く考えない。もしくは自分一人が頑張っても何も変わらないと諦めている人も多い。

だからこそ自分が何をなすべきか考え、自分のなりたい姿、作り出したい世界を思い描き、そこから逆算して今の行動に落とし込む人が若い世代に多いと思いました。

CAMPFIREが作っているもの

精神的に持続可能な社会。行き過ぎた資本主義が生んだ様々な歪み。「大きな経済圏」のセーフティネットとなりうる「小さな経済圏」を作ろうとしている。それは脱依存、剰余経済、信用社会、機会平等、支え合いなどの概念を中心とした新しい行き方である。「競争から共存」、「全体から個人へ」。

収入の選択肢を増やし、挑戦をし続ける機会の平等を満たした社会。インターネットのようにどんな人であっても声を上げられる場所をこの社会に作り出すことこそ新たな社会には必要なのだと感じた。

今の日本の現状と、これから考えたいこと

日本には現在800兆円もあるタンス預金を高齢者の懐にある。本来挑戦をし社会を進めていく若い世代に寄付するという考え方もない。それを一時的に貸すだけであればいくらかハードルは下がるが、何か新たな仕組みを考えないといけないなと思いました。それは日本を諦め海外で生きることを選ぶのか、日本国内で物質主義の資本主義経済とは違った、信用を担保とした評価経済を作り出すのか。規制や人々の思惑によって固定化されたレガシーシステム、拡大する貧富の差を変える方法を考えるのか、諦めて他で活躍できる場所を見つけ日本という国家自体が衰退していくというわかりきった未来を何もせずに見ているのか。

自分のこれからの生き方を考える上でとても考えさせられる一冊でした。